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タタ、シングールから撤退するも、農村貧困者の闘争続く

17-Oct-2008





農業労働者、小作人、小規模農家が抵抗を続けた結果、タタ自動車は、コルカタ(カルカッタ)に近い西ベンガル州シングールで2年以上前に州政府が収用した優良農地における低価格ナノ自動車生産計画を放棄した。(関連記事はココをクリック) シングールの収用用地は警察に包囲されたまままだ未完成で、10以上の州がこのプロジェクトを競い合う中、タタ自動車は、10月7日にグジャラート州政府とアメダバッド近くの土地に生産を移転する協定に署名した。

新聞報道(インドと国際)を読むと、大規模抗議行動は、草の根会議派が、工場の完成間近に、日和見的に、原始的な反産業化の波に乗り、性急に組織したものとしている。しかし2006年5月以来、農業労働者、小作人、小農は、超低価格大衆車工場のために420ヘクタールの土地から6000名の貧困家族を立ち退かせる左派戦線政府計画に抗議を行ってきた。政府は、IUF加盟の農村労組PBKMSを含む草の根の指導者を米国帝国主義の手先とレッテルを貼ることに躊躇せず、大規模な抑圧を前に、この運動が維持する力と動員能力を示すと、政府はさらに声を高く誹謗した。

タタは、最終的に西ベンガルでのナノ生産をあきらめたが、シングールをあきらめていない。闘争は続く。ここで誤解を正す事が必要だ。

大規模な抵抗を行ったPBKMSもその労働組合の同盟もベースが広範囲の(厳密に無政党)農地救済委員会も産業そのものに反対していない。皆、産業化や製造業の雇用創出が重要であることを認識している。この闘争の中心の問題は、民主主義、透明性、そして農業と農村の生活の糧の保護に関する懸念であった。タタ自動車が、シングールを撤退するとはっきり宣言するやいなや、タタはライバル州の政府から多くの申し出を受けた。これは、シングール市民が最初から主張したことを証明した。生産性の高い農地と何万名もの生活の糧を破壊しない自動車生産に相応しい用地は、簡単にみつかるということだ。タタは、420ヘクタールの土地を要求し、それを得たが、工場に必要な用地は10分の一のみだった。工場には、2000名が雇用されただろうが、農業労働者、小規模農家、小作人、家内工業、農村労働者を含むもっと多くのシングールの住民がまだ土地と生活の糧を失う立場にある。

タタは、まだ土地を所有している。この土地はほんの小額、タタがグジャラート州に払う金額に比べほんの僅かな額でリースされている。西ベンガル政府は、多くの農家が財政補償を受けた事実によって彼らの計画を正当化し、この土地は産業に使用されなければならないと主張している。

したがって、シングールの農村貧困者は正義のための闘争を継続する。

タタ用に収用された土地の約40%を所有する農家は、農地の産業地転換を拒否し、補償を拒否している。小作人と農地を持たない農業労働者は、ほとんどが女性だが、彼らへの補償制度案は、ばかばかしいほどお粗末だ。既に産業建設が行われた土地は農業生産用に回復されなければならない。農地を産業汚染から守ることも緊急優先課題である。

シングール闘争は、農地の使用条件を決定するための民主的交渉の唯一の機会を提供する。すなわち、公衆利益や権利の擁護(食の権利を含む)か、あるいは少数のための利益擁護かである。歴史的に、小規模生産者と土地を持たないものは、産業とアグリビジネスのために、実際の暴力や経済的な暴力を用いて容赦なく排除され、囲い込まれ、土地を取り上げられた。今、シングールは民主的な代替策の可能性を提供している。

10月14−15日に、PBKMSを含むシングールの代表団がこの選択肢に政府の支援を得る上での論拠を述べるためにインド大統領と首相に面会する。PBKMSと農地救済委員会の要求は以下の通り。

彼らの闘争を支援しよう。 インド連邦政府宛の闘争支援メッセージはココをクリック。写しは、自動的に西ベンガル州政府とタタ自動車に送付される。