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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


ネスレ・インドネシア、SBNIPの賃金交渉権を否定し続ける

Posted to the IUF website 27-Apr-2010





パンジャンのネスカフェ工場のネスレインドネシア労組(SBNIP)は、パンジャン工場の承認された労働者代表で、2000年以来ネスレの交渉相手だった。

2007年の終わりに、組合は交渉された賃金(温情的に押し付けられる年間賃上げの代わりに)を含む2008−2009年の労働協約案を提出したが、これは明らかに経営者の好むところではなかった。

会社の回答は、組合の合法性の挑戦で、(7年間の労使関係の後に!)現地の労働局による組合の代表性の検証を求めた。2007年12月3日に検証証明が出された。

12月12−13日に、経営者は、現地のホテルで『表彰式』を開催した。この行事に招待された労働者は、ネスレインドネシア労働者コミュニケーションフォーラム(FKBNIP)と呼ばれる『労働組合』を結成する機会に利用した。

それ以来、ネスレは、SBNIPを弱体化させるために全力を尽くし、同時に交渉を回避している。これを会社が結成したと思われるライバル組織をあからさまに支援することを通じて行ってきた。

2008年11月、IUFはネスレをOECD多国籍企業ガイドラインに照らしガイドライン遵守の責任を有するスイス政府のナショナルコンタクトポイントに申し立てを行った。この申立は、真正な労働組合によって代表される労働者の権利と雇用条件に関して合意に達する目的で建設的な交渉を行う権利(ILO条約87号および98号)の侵害に焦点を当てたものだ。

ネスレ・インドネシアは、「報酬は使用者の特権であり、個人の能力に基づく」(2008年4月の交渉が行き詰まった時の議事録から引用)と議論して賃金交渉を拒否した。そして、ネスレ本社は、団体交渉に関するILO条約98号は、特に賃金交渉を言及しておらず、賃金交渉の拒否は条約の侵害にならないと反論した。

OECDプロセスにおいて、その逆の圧倒的な証拠を突き出され、(ILO法体系は賃金が雇用条件に不可欠な部分だと確認し、インドネシア労働省代表は労働者の賃金交渉権を肯定した)ネスレは2009年8月にインドネシアで賃金交渉を行うと譲歩した。

ではなぜ、SBNIPがまだ賃金交渉権を求めて闘っているのか?

過去の常套手段通り、ネスレのアプローチは、原則に基づき、国際人権基準尊重の義務を遵守するために真摯に取り組むのではなく、『被害対策』の一つである。本社が賃金交渉にコミットしたため、ネスレインドネシアは、組合がネスレ労働者のコミュニケーションフォーラムと共に交渉することに合意しない限り、SBNIPが賃金交渉できないようにコミットした。

交渉に参加することを公に支援するというネスレの主張は、ずっと続くSBNIPの労働組合権に対する深刻な攻撃の一番最近のもので、組合のリーダーと組合員に対する侮辱である。SBNIPは、2年以上に亘り賃金交渉を闘ってきたが、今まで賃金交渉に何の関心も示さなかった組織と今や賃金交渉を分かち合わなければならない。

ネスレは、今や、両組織ともこの工場の過半数を代表していないので、両方とも交渉の席に着くべきであると言っている。(都合良く、FKBNIPから正式な要請状を受け取った)実際、ネスレ経営者はOECD申立で長引いた時間を使って、労働者を組合から脱退させるために脅かし、コミュニケーションフォーラムに無理やり加入させ、また労働者を脅かしてどの組織ににも加入しないと宣言させた。

パンジャンの労組、SBNIPが賃金を含む労働協約を交渉する過程を始めようとしてむなしく3年過ぎた。ネスレの最新の策略は、正義を否定し、遅らせるために会社の卑劣な行為と恥知らずな努力に焦点をあてていることだ。



2010年3月19日、パンジャン、SBNIPの組合員が工場の門の外で集会を開く。エコ・スマリョノ会長がこの日の会合でネスレ経営者に示された声明を読み上げる。SBNIPは新たな検証プロセスを経るべきという経営者の要求に対して、組合は、「SBNIPはネスレパンジャンにおける唯一の組合である。SBNIPは、ネスレパンジャンの労働者によって自由にかつ独立して結成された組合である。SBNIPは、ネスレパンジャンの労働者の利害を代表する交渉エージェントである」と明言した。
この声明を聞いた後で、経営者は、話し合うことはもうないと言い、彼らが検証を主張していることを示した。経営者は、FKBNIP代表に何も言うなと指示し、即座に会議を閉会した。

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