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天安門事件はなぜ重大なのか?

26.06.14 Editorial
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6月4日、香港で推定18万人の市民が天安門広場大虐殺の追悼式典に参加し、中国で唯一の独立組合である香港労働組合連合会がいつものように熱心に支援し参加した。中国本土ではこの日に備え公安警察が全国で事前に身柄を拘束したり、25年前のこの事件に関連する記事をインターネットやソーシャルメディアから一掃した。

6月4日は大衆の民主化運動に対する残虐な抑圧と中国における労働者の独立行動の再現を祈念する日だが、どうして海外ではここまで軽視され、忘れられてしまったのか?

June42014

201464日の香港


世界の経済大国は資本に対する良好な利益と、大規模な自国の社会的損失を賄うために安価な輸入消費財を安定的に供給する中国政府と企業に依存している。我々は許容するべきではないが、この依存が、民主権及び人権を広範に否定する政権に対する彼らの政策を形作っていると想定できる。労働運動は根本的に異なるそれ自体の原則を持っており、その中に連帯の原則がある。しかし組合は中国の労働者の争議と連帯しながら活動しているだろうか?

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労働者たちは1989年の民主化運動の中で独立した自立組織部隊として出現し、労働者自立連合を結成し、抗議行動に参加する労働者を動員し、天安門広場の抗議行動者を守るためピケを張った。19895月、労働者自立連合は、「我々は民主化運動の強固な支持者だ」と宣言した。だが、労働者活動家は関与したことで大きな犠牲を払い、未だに獄中や強制労働収容所にいる者もいる。

1989年以降、中国も大きく変化したが、労働者階級の独立組織に対する政権の根本的な敵意は変わらない。今では国際レベルの労働組合の会合でおなじみとなった中華全国総工会(ACFTU)は、与党と組織的につながっている。

中国ではかつてないほど大衆の抗議行動が広がっている。特に2010年の自動車産業における大規模ストライキ以降、労働者たちはよく集団ストライキや抗議を行っている。市民らは自発的に汚職や土地の争奪、そして民主権の抑圧の環境的代償である象徴的な公害と破壊に対し、果敢に挑んでいる。ACFTUの中心的役割はこの社会的動揺を阻止することではなく、それに挑まないことである。自身の権利や階級の権利を守るために自発的に行動を取る労働者たちは、法律に違反していることになる。

昨年5月、深川(シンセン)の家具工場で9年間働いてきた移民労働者のウー・グゥイジュンさんは「社会秩序を乱すために民衆を集結させた」容疑で警察に逮捕・拘留された。実際は、この工場の労働者たちが工場閉鎖及び内陸への工場移転に対し使用者と交渉するため代表団を選出した。労働者たちはACFTUに支援を求めたが、ACFTUは彼らを無視した。労働者は手短なストライキを行い、市当局に介入を嘆願した。するとウー・グゥイジュンさんを含むリーダーたちが逮捕された。

ウー・グゥイジュンは拘留中家族との面会も拒否されたが、ようやく1年経った69日、彼に対する告訴が取り下げられた。何回かにわたって、労働者や労働権擁護者たちが裁判所の公聴会を埋め尽くした。IUFは国際連帯キャンペーンを組織し、当局に何千通ものメッセージが送られた。ACFTUは沈黙していた。

ウー・グゥイジュンはストライキ権を守るために警察に1年間拘留された。国際労働組合運動の一部は、ACFTUがストライキ権やその他の権利を自国で保護していないにもかかわらず、使用者が続ける攻撃に対しこれらの権利を守るために今年のILO総会で労働者を代表する選挙で最も多くの票を獲得したACFTUを頼りにするのか?

中国の膨大な労働者階級は自らの利益を定義し守るため、大規模な集団行動を行っている。この闘争の波は最終的に、これまで阻止に成功してきた力の構造に挑むための組織を作るだろう。我々の役割は支援と連帯を与えることだ。

64日は労働運動の共有遺産に当たる。中国の統治者は彼らの支配を敢行するため、健忘症と抑圧に依存している。中国の労働者たちは今後、組合を「世界の民主化運動の牙城」と見るか、それとも25年前に勇敢な労働者や学生を残虐に抑圧したまさにその機構に内在し続けるACFTU色に染まった組織として見るか?