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組合が、ツナ大企業シトラ・ミナに見捨てられた漁船の乗組員の解放を確保

24.02.15 News
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フィリピンのツナ会社シトラ・ミナ社の漁船がインドネシア政府に拿捕された時、乗っていた43名の漁師は同社に見捨てられ、6ヶ月近く拘置されていたが、ようやく家に帰ってくる。このニュースは220日、IUFとシトラ・ミナの労働組合を傘下に置くナショナルセンターSENTROが合同で、マニラで開催した記者会見で発表された。

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 昨年826日、シトラ・ミナが出資する漁船はインドネシア沖で拿捕され、全乗組員がテルナテ島で拘束された。彼らの窮状は、家族や友人が彼らの消息を求め、シトラ・ミナの組合員たちが助けを求めたため、ようやく発覚した。

SENTROIUFはキャンペーンを開始し、フィリピン政府に彼らを解放させるようインドネシア当局に介入するよう要請し、彼らの釈放を求めた。

 

同社が見捨てた労働者を含む労働者に利益を依存するシトラ・ミナは、逮捕された乗組員の責任を負うことを拒否した。「これは、漁師から水産加工労働者に至るシトラ・ミナのサプライチェーン全般で労働者の人権が侵害されるパターンを示している」と、ヒダヤット・グリーンフィールドIUFアジア太平洋地域書記長は述べた。2013年に合法的に登録された組合を結成した237名の労働者の不当解雇を含め、シトラ・ミナによる権利侵害は、318日から始まるフィリピン下院の公聴会の議題に挙がっている。この公聴会の後援者の一人、ウォルドン・ベロ議員も、記者会見で言及した。

 

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新しい服を着て帰国の準備をする乗組員たち。彼らが手にしているのは帰国する労働者に対する全面的な支援を保証し、未払い賃金と補償を確保するIUF-SENTROの連帯証書。

 

拘束が無期限に及ぶ危険のあった見捨てられた労働者の無事解放は、IUFが国際運輸労連(ITF)と協働で行う「漁師から水産加工まで」イニシアティブの枠組みで行われた。イニシアティブは水産業全般の全労働者の権利を守り、水準を向上させる活動である。